この日でパリを後にするのだが、実は飛行機の出発は夜。というわけで、ほぼ丸一日をこのパリで過ごすことができる。 |
メトロの出口から見るオペラ座 |
入り口にはいると楽聖の彫像が飾られている。 |
ホテルに荷物を預けて、最後の観光に。
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さて、ここで突然思い出してオペラ座に行こうということになる。相変わらずの計画性のなさ、ではあるが。 1875年に、当時36歳の設計士シャルル=ガルニエの設計によって、建設されたパリのシンボルのひとつ。 |
劇場への階段 |
赤と金の観客席 |
外観は2000年になって、改装されたらしく、キレイに化粧直しがされている。特に頂上に飾られてい彫刻など、金色が新しすぎて、いささかチャチに見える。まあ、あと20年くらい経ると落ち着くのかもしれないけれど。
しかし、圧巻はその内部である。装飾過多な「ナポレオン三世」スタイル。高い天井のその端まで、悪趣味なほどに彫刻とシャンデリアの光と影で演出された内装は、「美しい」という言葉すら飲み込ませるほどの迫力がある。 |
「オペラ座の怪人」の物語を産んだ巨大なシャンデリア。実に7トンの重さがあるそうだ。天井を飾るシャガールの絵。皇帝の色である緋色の緞帳と金色で飾られた客席。客席の豪華さ、華麗さ、ためいきものである。 |
巨大シャンデリアとシャガールの絵 |
これが階段下の空間なのだから恐れ入る |
悪趣味も極めれば美。美を極めれば、それは非現実につながる。
ここまで徹底すれば、もう幽界の光景である。数知れぬ蝋燭の光が輝けば輝くほど、まばゆければまばゆいほど、その奧に宿す闇は濃く、深くなる。 このディティールを再現するのに、どれだけのポリゴンがいるのか、そしてどれだけのCPUパワーがいるのかと、はしなくも思ってしまうのはCG製作者の業(ごう)。 |