7日目 再び、ルーブル美術館 Musee du Louvre

最後にもう一度、ルーブルに行こうということになる。

チェイルリー公園を通り抜けるつもりなので、途中でヴァンドーム広場へも。渋い緑色の柱が立っている。これはプロシアから奪った戦利品の大砲をつぶしてつくったものだとか。

その塔を中心とした広場には高級ブランドの宝飾店や世界最高級ホテルのひとつであるリッツホテルなど。

目の保養にウィンドーショッピングをしながら歩く。高価な宝石のアクセサリーのデザインを、これはダメ、あれがいい、と批評しながら。まあ、言うだけならタダだから問題はない。

ヴァンドーム広場


リボリ公園の回転木馬

そこから通りを抜ければ、すぐにチェイルリー公園。季節がよいので、ものすごい人出。

回転木馬がおいてあったりして、これがパリの子供のたったひとつの娯楽とか。

ちょっと休もうにも、屋外カフェは満員の様子。かなり広い公園なのだが、埋め尽くすように人がいて、アイスクリームなんかをなめている。

公園には、大きな噴水用の池があって、カモが優雅そうに泳いでいる。その回りで日向ぼっこをしているたくさんの人たち。

ようやく、ルーブルのガラスのピラミッドが見えるところまで辿り着く。こちらも相変わらずの人出。


彫刻関連をきちんと見るために、もう一度ルーブルに入場。ミロのヴィーナスを見ていなかったのだ。

たいがい見たつもりだったのだが、それでも行き損ねている場所がある。
なにしろひとつの建物の大きさが、地下鉄2駅にまたがっているくらいだから…。

夕方を過ぎると、もともとやる気のない監視員さんたちは、余計にやる気をなくすようで、中には居眠りをしているひとまでいる。お昼を食べ過ぎちゃったのかしらん。

鴨が泳いでました。


ミロのビーナス

彫刻も、まあ、とにかく数限りない。さらに増設もされているようで、この巨大な美術館はどこまでも大きくなっていくのだろう。
また、ミケランジェロの素描の特別展も見ておく。

昼間から飛ばして歩きすぎたがために、ミロのヴィーナスを見るころには、私も教授も口数が少ない。
あさたれの写真を撮ろうとして、いないのに気づいて真っ青になったり。いや、ちゃんと居ました。バックの中に。疲れてるなあ。

ミロのビーナスもさすがに圧倒される美しさだ。折しも夕方の柔らかな外光が射す美術館の中、彫刻の陰影が強調されて。それが大理石でつくられているにも関わらず、生命の息吹そのものの「柔らかさ」を感じることができる。


最終的に、スペイン宗教画の間にて、ソファに座り込み、ぼーーーーっとすることに。ルーブルの中で一番ソファが柔らかくて座りやすいのはここ。あまり人気がないので、ひとけも少ない。まあ、暗く陰惨なイメージのキリスト像と対面しなきゃならないのは、覚悟しないといけないけれど。

それにしても、ギリシャ・ローマの写実的で躍動感がある彫刻群と比較しても、どっちが古いのかよくわからないような古拙な雰囲気なのが中世ヨーロッパの宗教画だ。

あらかじめあったはずの文明が、ひとつの宗教によって徹底的に破壊され、再びルネサンスとともに復興される歴史というものの不思議さ。などと思いを巡らしつつ。

とはいえ、いつまでも、ソファでゆっくりぼんやりしているわけにも行かず。
閉館も近くなってきたので、ルーブルを後にする。

特別展はミケランジェロの素描



ギリシャ彫刻とあさたれ

もう一度ホテルに戻り、預けた荷物を受け取って空港へ。

ラウンジで、フランス最後のワインを。置いてあるパンやチーズはそれほど上等なものではないのだが、とにかくワインが美味しい。最後まで贅沢な旅行だった。

食べ過ぎて機内食が半分も入らなくなってしまったんだけど、それでも別に後悔なかったし。


さすがに、パリという街は、特別だった。空気も、なにもかも。なるほど、「悪女」と譬えられるだけの魅力に溢れている。

特に、ベルサイユ宮殿の権力者の意志が満ちあふれたような広大な建物と庭や、空間恐怖症ではないかと思うほどの装飾で埋め尽くされた華やかなオペラ座は、これ以上ないほどの強い印象を残した。

もちろん、たった一週間で回りきれるものでもなく、理解しきれるものでもなく。そのわずかな片鱗をのぞいたにすぎないけれど…。

au revoir!

また、会いましょう。

さて、そろそろ閉館

ルーブルもオペラ座も掲載しきれない写真をフォトギャラリーにアップしました。

たれギャラリーも追加しました。

世界征服若手の会トップに戻る