午前中は前の日とおなじく読書三昧。別の店でカフェクレームを飲んでみるが、比較の問題でいまいち。観光客が多そうな店はやっぱりダメかもしれない。 |
これがピカソ美術家「塩の館(オテル・サレ)」 |
入ってすぐにピカソの自画像が迎える。 |
元気が回復したので、午後は何処かへ行ってみようとも思うのだが、あいにくの休日で、かなりのところが休みらしい。それでもガイドブックにあったピカソ美術館は休日に休みとは書いていなかったので、ひとりで地下鉄に乗って行ってみる。 |
ピカソ美術館はマレ地区という場所にある。もとは王侯貴族が好んで屋敷をたてた場所とのことで、古くて由緒のある建物が散見する。 おじさんは私をピカソ美術館に連れて行きながら、フランス語を教えてくれる。公園はパルクだ、とか。(彼はほんの少し日本語ができる。)メトロのなかではスリが多いので、とにかく気をつけろ、とか。でもって、自分は親切だろう、いい人だろう、と何度も念をおす。 |
階段の吹き抜けが美しい。 |
展示もゆっくりとしていて、見やすい。 |
小さな親切大きなお世話、というか。メトロからゆっくりと美術館まで行きたい私には、帰りの道がわからなくなっちゃうじゃないかー。「メルシー、大丈夫、後はひとりで行ける」と言うのだが、まったくきいちゃいねえし。
で、このおじさんがずっとついてきたらどうしようかと思ったのだが、さすがに有料の美術館には入らなかったので、ひと安心。女性の一人歩きは確かに危ないかも。 |
ピカソの仕事も本当に幅が広い。陶器や彫刻も非常に面白い。ピカソのデザイナーとして溢れんばかりの才能を示している。 生涯にわたって、画風が変化していく。生きる限りにおいて、いつまでも枯れずに、新しいものをと追い求めて行く天才性。 後世の抽象画がこの天才をなかなか超えられないのは、仕方がないのかもしれない。 |
ピカソの陶器とためをはるあさたれ |
オブジェが飾られたアトリウム |
さっきの変なおじさんがいないかどうか、左右を確認してから、美術館を出る。さあ、困った。メトロにはどういけばよいのだ…。
幸いなことに、ピカソ美術館で貰ったパンフレットには地図が掲載されている。これを見ていけば、なんとかなりそう。私は言葉がわからない、迷子になったらなんとしょう。非常に残念なことに私は青い眼をしたセルロイド人形ではないので、自分でなんとかするしかない。 まずは、カーニバル美術館(ミュゼーカーニバレ)がみつかったので、ついでにここも見学したかったのだが、残念ながらメイデーでお休み。残念だ。 |
それにしてもマレ地区、かなり人が多くて。もしかしたら人の流れについていけば、メトロかと思えばさにあらず…。観光客は地下鉄なんか使わないのかしらん。 |
当然、こういうキュビズムの作品もいっぱい |
有名なやぎのオブジェ。 |
夕方、同じ会議に出席している先輩(配偶者にとっては後輩)といっしょに3人で夕食を。知っているところも少ないので、前にお昼を食べた行列のできている店に。なにしろ夕方にも行列ができているので、まずくはないだろうという判断から。
相変わらず美味しいのだが、残念ながらこの前のお昼とメニューはまったくいっしょ。お肉やポテトの替え玉もいっしょ。(先輩のほうは目を丸くしていたけれど。)でもまあ、安定して美味しいのは確かで。美味しいハウスワインといっしょに。 |
先輩はひとりで来ているために、レストランにはいけず、ほとんど毎日をサンドイッチあたりで済ましているとのこと。ワインは飲んだのか?と尋ねると、前の晩、ワインオープナーを持っていないかったので、スーパーで小瓶に入ったシャンペンを試してみたとのこと。しかし、なんだか中味が変色しているし、飲んだらとてもまずかったので捨てなくちゃならなかったらしい。 スーパーに山とならんでいる5ユーロくらいのボトルでも、十分に美味しいのに。ということで、フランスに行くときはワインオープナーだけは忘れないようにしよう。てゆーか、ワインオープナーを現地調達してもまったく損はないと思うけれど。 |
中庭でたれを撮影していたら子供に笑われた。 |
この作品が一番好きかな。 |
ウェイトレスのお姉さんの勢いに押し切られて、珍しく最後のデザートをいただくことにする。「今日はこれが超おすすめなの!」とプロフィットロール(小さなアイスクリーム=シューの上にチョコレートソースがかかった御菓子)をにこにこと持ってきてくれる。
ただし、3人で一個を仲良く分ける。なにしろ美味しいのは確かに美味しいのだが、かかっているチョコレートソースの濃厚さといったら…。苦みも甘みも香りもすべて、日本のものとは倍以上は違っている。当然ながら、みんな一口食べただけでお腹一杯。いっしょに頼んだカフェ=クレームは口なおしに必須。 |
デザートまで食べると、こんな気軽なレストランでさえ、食事に一時間半くらいはかかる。ちょっと高級なレストランだったら、3時間くらいへっちゃら。まこと優雅なお国柄。 |
バラ色の時代 |