六日目(憂愁という名のチャーターズストリート)

さて、今回、とくたれを連れてきたのだが、あまり外に連れ出していないということで、人があまり通らぬ早朝に、写真撮影を敢行。ロビーに座るために、コーヒースタンドでカフェラテ買って誤魔化すなど、テクニックはいろいろと…。
ただ、ホテルの中の撮影は問題がなかったのだが、外に出ると忙しそうに仕事をしている人たちがいるので。なんとなく撮影がしにくい。なかなか「たれ撮影道」も道は険しい

この日も独りでフレンチクォーターを回ろうかと思っていたら、配偶者が早朝の講演を聴いたのちは、時間ができるので、いっしょに行こうということになる。



エレベーターを待つ場所で。
早朝なので人も来ないので簡単。
鏡に映ったとくたれの尻尾に萌え〜。




カムフラージュのためにスターバックスでコーヒーを買い、ロビーで飲んでいるフリをしながらパチリ。
いろいろと苦労しているんだよ。

それではということで、前に行って面白かったマルディ・グラ博物館へ。ほとんど人のいない博物館なので、とくたれでも写真撮り放題だから。こういう場所は本当に珍しい。

しかも、中はとても涼しいので、配偶者も機嫌がよい。通りを歩いている時は、死にそうな様子だったんだけど。中では元気にとくたれにポーズをつけて遊んでいる。すべての展示物も、映像も丁寧に見て、かなりの時間をつぶす。

ちなみに同じ美術館を撮りながら、撮影スポットが私と配偶者ではかなり違う。とくたれが怖そうにしているように見えるのだが…。



山車の実物大模型の上で。
大きな蜻蛉に襲いかかられるとくたれ。




こわそうなオバサンは苦手でし。




博物館玄関のピエロも迫力のあるほう。
トリノイドかアリエナイザーか、という感じ。




もうイヤでしー。じたじた

その後、今度は周りのギャラリーでも見ようということで通りに。
だが、灼熱の太陽は容赦なく真上に。
それでもここだけは行っておきたいという私のリクエストで、マルディ・グラの仮面を専門に扱っているお店へ行くことにする。

マルディ・グラの仮面専門店はかなり多いし、スーベニアを売っているところでも仮面は必需品。だが、そのお店はちょっと違う。おじさんがひとりで手作りしているらしくて、すべて一点物

品の良さとおどろおどろしさが混合したデザインセンスは非常に私好み。ビスクのひび割れも加減といい、どれをとっても美しい仮面が店内に並べられている。
だが、哀しいことにサイトの出来がいまいちで、その魅力を半分も表現できていない。

ということで、購入したものを私が写真を撮ってみたのだが、少しはましだと思うのだが…どうだろう。

ベネチアンスタイルの昔の錬金術師(医師?)がかぶっていた鳥の仮面も、素敵だったなあ…。




表のショーウィンドウを飾るマスクたち。







買っちゃいました<マスク
カードに仕立ててみました。

私たちが買い物をしたので、店のおじさん(多分彼が細工師さん)は上機嫌。「ノーリンズにようこそ。ちゃんとケイジュン料理は食べたかね?」と尋ねてくる。「キャサリンの手料理が最高なんだが…」と突然の固有名詞。思わずキャサリンって誰?って聞いちゃったよ。「私のガールフレンド」と、澄ましたお答え。「まあ、キャサリンのに比べれば落ちるけど、この辺だったらガンボハウスが美味いよ。」と手近なレストランも教えてくれる。そりゃ、キャサリンの手料理を食べてみたいのは山々だけど、次善ということならと土地の人のサジェッションには従ってみよう。


ガンボハウスは、ガイドブックにも必ず載っている有名店。でも、有名店にしてはリーズナブルでコストパフォーマンスが大変よい。店員さんも親切。
きれいなパティオを横目で見つつ、隅のほうの席に通される。お昼時のちょっと手前だったので、ガンボハウスは、これでもまだ人が多くない。これがランチタイムには相当待たなければならないらしい。サラダとガンボスープの取り合わせ(サラダとカップスープもしくはミニサラダとボウルスープ)などというセット物があるのも日本人には有り難い。(つまり量が少なめってこと)ここのガンボも確かに美味しい。シーフードが一杯入っていて、オクラの味が残っているし。

実を言うと、パーティ以外の食事は、ほとんどガンボかシュリンプクレオールを食べている。毎日でも全然飽きない。ガンボは店によって味も違っているし、大きなフードコートのファーストフードっぽいケイジュンですら、ちゃんと美味しい。




教会の裏側。鳩がいっぱいいます。




フレンチクォーターの一角



観光用の馬車が我が物顔に通る。

ガンボは お米が入っていて、野菜もたっぷりなせいか、滋味豊かで毎日食べても飽きないし、胃にもそんなにもたれない。

素材はチキンが伝統的だが、ガラフシュリンプや牡蛎をたくさんいれたシーフードガンボが今は主流。何回も食べた結果、ボールよりカップのほうがずっと美味しいという結論に。ボールもカップも具の量があまり変わらないからだ。

食事の後はさらにぶらぶらと行き当たりばったりにニューオリンズ歴史博物館にもはいり、その後はホテルへ帰還。まあ、こう暑いと長時間の街歩きは不可能。配偶者によれば、会議を抜け出して観光へ行く人間が少なくなるので、会議には理想的かも、と。

とはいえ会議場のほうは効き過ぎる冷房のせいで極寒の世界だったらしいが…。

連日のパーティ疲れでこの日は本当に眠い、眠い。夜にご飯を食べに行くのもひたすら眠い。


その9へ続く