三日目(前半 権力という名のジャクソン・スクエア)

まだ、ジェットラグで朝早くに目が覚める。まあ、このジェットラグの影響が終わる頃、日本に帰る羽目になるけれど。

会議のほうは初日。配偶者は今日から朝食付き。なので、私は日本からもってきたゴマ煎餅で朝食。あー、ゴマ煎餅は海外に持っていっておくと、ちょっと醤油味が懐かしいときに便利だ。

日が高くなると、暑すぎて歩くのが大変なので、午前中が勝負ということで、朝からフレンチクォーターをカメラを持ってそぞろ歩き。
フレンチクォーターの中なら警官も多く安全なので、昼間なら女性の一人歩きでも大丈夫。




朝が早いので、人通りがまだ少ない。
向こう側はルイジアナ最高裁判所




花で飾られた美しいバルコニー。
これを維持するために、朝早くから手入れをしている人たちが一杯。




通りには柳の木の並木。
これも優雅なアイアンレースによく似合う。




無駄に豪華なアンティークショップ。
こういうところが一杯。

フレンチクォーターの特色はアイアンレース(鉄のレース飾り)と呼ばれる華美なデコレーションで飾られたバルコニーをもつ優雅なヴィクトリア調スタイルの建物。
バルコニーには花々が飾られ、重々しい鉄の扉の向こう側には、緑したたるパティオ(内庭)が拡がる。建物だけを見ながら歩いていても楽しいが、その中味も楽しい。

センスのいい画廊、ニューオリンズの街中を撮したアートな写真館、きらびやかなアンティークショップ、オリジナルデザインのアクセサリーを置いた宝飾店。街全体がアーティスティックだ。まだ時間的には、どこのお店も開いていないが…ショーウィンドウを覗くだけでも楽しい。

おともにはちゅうたれくん。明るい日差しが、私自身には眩しいが、写真を撮るのには非常に適している。だから、ジャクソン広場へ。ここは第七代大統領アンドリュー・ジャクソンの馬に乗った銅像がおかれているフレンチクォーターの中心。
もっともこの時間はあまり人通りも多くない。掃除に忙しいお店の人か、木陰で寝ている人くらいしかいない。安心してたれ写真をカシャカシャと撮っていると、突然声をかけられる。
「かわいいぬいぐるみだねえ!」と。
思わずポカンと相手を見返してしまう。「ボクも同じように写真を撮っているんだ。ボクの場合サルのぬいぐるみなんだけど…。」
おお、ここにもぬいぐるみ愛好者が…。「この子は家族なの」と言うと、彼はちゅうたれの頭をなぜて、うれしそうに去っていった。
うむ、ぬいぐるみ写真愛好家は万国にいるのだ、と心強くして撮影続行。
しかし、メリケン人はなんでああやって突然見知らぬ人に声をかけるかねえ…。



ジャクソン広場の入口。
スペイン植民地の都であったことが書いてある。

昔は、Plaza et ARMAS 中心の広場ってところかな。






フレンチクォーターのシンボル
セントルイス大聖堂を前にして。




広場のまわりには
カフェがや土産物屋が取り囲むように




ジャクソン大統領の像を前にして。
銅像はかっこいいでし。銅像は。

第7代大統領アンドリュー・ジャクソンの銅像は馬にまたがっていて、大変格好良い。

貧民出身で、文字が書けず、「OK」という言葉は彼がAll rightの綴りがわからなかったためのミスから、できたという逸話のある人物。
アメリカ人好みの立身出世物語。剛胆な大統領だが…。
彼は黒人奴隷の弾圧し、また先住民強制移住法を制定したということで悪名も高い。

どうして、そういう人物の銅像が建っているのか、外国人にはちょっと理解に苦しむところだ。

その5へ続く