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8.総統閣下とデート-スフォルツァ城-
スフォルツア城の前は観光バスが横付けできそうな大きな駐車場もあって、観光地らしさがあります。ツアー客は、デュオーモとスフォルツア城だけを回って別の都市に行ってしまう様子。

スフォルツァ城(Castello Sforzesco)
ミラノのルネッサンス期最大の宮殿で、かつての領主、ヴィスコンティ家の城跡にフランチェスコ・スフォルツァにより1450年に城塞都市として建てられたもの。18世紀にナポレオンがミラノを攻略するまではフランス軍、スペイン軍の激しい攻勢に耐えたということで、堅牢ないかめしさがある軍事的な中世の建物です。


これがスフォルツァ城。いかめしい中世の要塞城です。

門の前はミラノには珍しく大きな広場

ミラノ大公?かな?


中は博物館になっています。
壁に無数にあいた穴は、一体なんのため?
中庭、ここも人が少ないですねー。

ということで、ちゅうたれの撮影も可。
(チコリ総統は諦め顔)

これはミラノの古地図ですが、あんまり今と変わりません。
こういう形状なので迷うのよね。

中世の要塞は現在の美術館に生まれ変わっていて、いろいろと面白そうなものもあります。レオナルド・ダヴィンチデザインの「アッセの間」。天井一面を植物の枝で覆ってます。フレスコなので、非常に劣化が激しいので、写真ではあまりに綺麗に見えないのですが、本物はかなりの迫力です。色が生きていた当時は、さぞ素晴らしいものであったでしょう。


天井一面を植物の枝が縦横無尽に覆っています。


もっとも、色が失われた侘びサビ感も悪くはないです

一対の天使像。



こういう罰当たりなこともやっちゃいます。

そして、このスフォルツァ城にはとんでもない名作があります。ミケランジェロの最後にして未完の作品「ロンダーニのピエタ」。
ピエタ(Pieta)、死せるキリストを抱く悲しみの母マリア。古来から、絵画や彫刻のモチーフとして多用され、ミケランジェロ自身も4体ピエタを作っています。
バチカンやフィレンツェにある絢爛たるピエタと比較すると、未完に終わったこの作品は、静かで深い幽愁をたたえています。すでに光を失った状態で、ミケランジェロはどんなピエタを彫りだそうとしていたのか。キリストの足の、いまにも動き出しそうな完成度の高さ。未完に終わったが故に、石が生命を持とうとするときのメタモルフォシス(変容)の中途を示しているかのようで…。
しばし、言葉なくぼーっと見つめていました。


修復されたのか、色は真っ白でした。
修復前のほうが、陰影がよくわかってよかったような…。
写真だと、特に陰影がとんでしまうのが残念。←腕が悪いだけという説も。



老境にして、なお、ピエタを追い求めた、ミケランジェロ。



キリストの足だけがひどく生々しい。