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迷宮都市ミラノ
ブレラ絵画館(Pinacoteca di Brera)
ミキサーの時に知り合いになったさる教授夫人とブレラ絵画館(Pinacoteca di Brera)へごいっしょすることになりました。私たちのほうが先についていたので、私が案内役ということに。
ものすごい方向音痴に見知らぬ場所を案内させるのだから、当然の帰結として迷いました。「地図上でいけば昨日行ったボルディ・ペッツォーリ美術館からさほど遠くはない。コンパスも地図も持った。楽勝よね」って思ったのもつかのま。ミラノではほとんどコンパスが役に立たないことを思い知らされました。ミラノはデュオーモを中心に放射線状に道が延びているので、ほんの一筋道を間違えるだけで方向がぐるんぐるん変わるのです。街並みはとにかく似たような建物が多いし…。また、持ってきたガイドブックの地図には細かい路地の名前が出てないので、わけがわからなくなるし。
もひとつおまけに、怖ろしいことにブレラ絵画館という看板が外に出てないのです。(パリだって、ロンドンだって、いやオックスフォードだって、街には方向を指し示す支持板があったし、建物の前には看板くらいありました。)ミラノにそういう親切を求めてはいけません。
さらに、ブレラ絵画館は美術学校の上にあるので、ブレラ絵画館そのものの入口がわからず建物の中ですら迷う羽目に…。調子悪っ(目そらし。)

こうやって苦労に苦労を重ねて辿り着いたブレラ絵画館ですが、その苦労に見合うだけのことはありました。内部の写真は撮れなかったのでサイトを見ていただくしかないのですが、ラッファエッロの名作を初めとして数々のイタリア名画の名品揃い。
修復の過程を見ることのできる場所などもあって、面白かったです。


これでも地図に載っている広い路地なんです。
もっと狭い径が迷路のようにはりめぐらされてます。
ちなみに、ここにはアルマーニの工房がありました。

ここはブレラとは関係ない武器兵器博物館。
この建物があったからブレラの場所がわかりました。ありがとう。(でも、ここには入る時間がなかった。)

およそ看板というものがないブレラ絵画館、
というより美術学校の入口。

二階なので、一階の美術学校のほうに迷い込まないように。←遅い
こうやって冷静に写真を見ると、絵画館はこっちという矢印があるにはありますね。
真ん中は芸術の神、アポロン像。

階段を登るとちゃんと入口があります。

これは迷い込んだ美術学校のトルソー。
鳩の避難場所です。

さらに彷徨う迷い人
次の日。痛い目にあったので、ひとりで行動することに。迷っても大丈夫なように。こんどはアンブロジアーナ絵画館(Pinacoteca Ambrosiana)を目指すことにしました。今回も地図とコンパスは持っているものの、どうも頼りがいがありません。
悪い予感というのものは、当たるもので、やっぱりさっぱりアンブロジアーナはわかりません。午前中とはいえ、夏のミラノの日差しは厳しく、暑さに頭がくらくらしてきました。ミラノを歩く時に、一番よい休憩所は教会です。すべての人に門戸を開く教会は、たとえ異教徒の私にでも、一時の日差しからのシェルターと椅子とを提供してくれます。ミラノでは日差しさえ避ければそんなに暑くありません。
そこで、手近にあった大きな教会に入ることにしました。
教会の内部は思った通り、ひんやりと涼しく真っ暗でした。ですが目が慣れるにつれて、天井といわず壁といわず、美しいフレスコ画で飾られているのがわかっていきます。この時間差があらわれる教会内部の美しさは本当に心に沁みました。
おおたれの撮影もさせてもらったので、御礼の代わりに蝋燭を寄進していると、司祭様らしき人がイタリア語で教会の由来について(多分)いろいろと説明してくれました。ごめんなさい。イタリア語なので、なんにもわかりません。英語は通じないようです。わからない、ということすら伝えられず、「ぐらっつぇ。あっりべでるち。」(ありがとう、さよなら)と僅かな語彙から挨拶をして、この教会を離れることに。


とても立派な教会なのですが、
ガイドブックに載ってないので結局名前がわかりませんでした。


真っ暗な中から絵が浮き出るような感じで…。
とにかく天井のフレスコ画がとても華やかです。

現在改修中。

祭壇もきれいで、色合いの取り合わせがとても綺麗です。

小さな蝋燭が1ユーロ。
おおたれといっしょに寄進しました。

その後、道行く学生らしき人(英語がわかりそうな人)に、アンブロジアーナの場所を尋ねましたが、彼女は「アンブロジアーナ絵画館なんか知らない…」そうで。「デュオーモの近くじゃない?」と言われてしまいました。デュオーモは中心なんだから大概の場所がデュオーモの近くです。
さんざ迷った挙げ句、その日は時間切れ。いったいアンブロジアーナは何処でしょう(泣)?