5日目

前の日の遅いバンケットが効いて、結構ふらふら。それでも根性で、同伴者プログラムには参加する。

さすがに、前の日の深夜までのバンケットが効いて、眠い。

エクスカーションのバスのなか、ひらすら寝て過ごす。なにしろ、変化に乏しい田園風景がえんえんと…。途中時々目が覚めると、のんびりと草を噛む牛がたくさん。ふふ、牛が笑ってる…。

ブルゴーニュは牛の産地でもあるのだ。ブルゴーニュの牛さんは色艶もよく、プロポーションも理想的。

うつらうつらしながら、バスに揺られて2時間。ヴェズレーという中世の雰囲気がそのまま保存されている街に連れていってもらう。

ここにも修道院(マナステーリヨ)で有名な街だ。ヴェズレーの修道院はフォントネーと対照的に彫刻に彩られ、凝った作りになっている。

しかし、この折角の彫刻、フランス革命の際にかなり壊されたらしい。

平和そのものの風景も、いろいろな歴史を刻んでいる。

教会の内部は外からの光を巧みに使い、「天上」を具現している。壮大なる石造りの柱がならぶ。神の声なる賛美歌のコーラスが上から降り注いでくる。

バーチャルリアリティな「天国」…などと不謹慎なことを異教徒は思いつく。

柱に刻まれた彫刻は、識字率が低かった当時の教会による宣伝文だったそうで、それぞれ、意味を持っている。

特に怠惰と安逸にふけると天国にいけないゾ!という脅しが多い。まあ、どちらにせよ、洗礼を受けていない異教徒は天国には行けないんだけどね。

 

ヴェスレーの街は、この教会までの坂道に沿っている。門前町といった雰囲気。とても小さな、藤棚とその木漏れ日で構成された不思議なレストランや、幻想的な絵が売っているこれまた小さな画廊とか…。

私たちが行ったときは真っ昼間だったが、朝霧の中に霞む時が一番美しいそうである。

午後からは、モルバンという古城に。

しかし、古城を見た瞬間にドラゴンクエストのテーマが頭になりひびく。どうしようないね、ヲイラ。でも写真↓を見たらやっぱりそう思うでしょう?<ドラクエ風お城。

中ではおみやげにエクスカリバーが売っていたりするし。(イギリスではないが、やはりヨーロッパでは中世イコールアーサー王伝説となるんだろう。)

ねえ。そう思うでしょ<ドラクエの城

エクスカリバー70フラン(1300円くらい)なり〜

中世の城と城の周辺の模型

ここらへんは、その昔は星形にクリークを配し、城を中心とする、城塞都市であったらしい。

日が暮れると、クリークにかかった橋をすべて上げて、町全体に侵入できないようにしたらしいし。

こてこての中世風RPG世界だ!。←いや、そうでわなく…。

いろいろと陰惨な歴史も感じさせるし隠し部屋があったりして。…

甲冑とか剣とか、ひとりでそういったものを心密かに喜ぶ。

壁画に家系図を延々としるした部屋などもある。まったく、洋の東西を問わず、みんな家系図って好きだね、とあきれる。

隠し部屋。
その日の夜はとある名誉教授の受賞記念パーティに出席。

ディジョンでも穴場といわれる、レストランに行く。(はい、飲んでます。食べてます。体重計コワイです。)

関西弁を喋るフィンランド人のYさんが、幹事。長いこと日本にいるらしく、たいへんに流暢な関西弁が、機関銃のようにとびでてくる。

お料理はヌーベルキュイジーヌ(新フランス料理)と呼ばれるあまりソースを多用しない軽い感じ(あくまでも比較の問題だけど。)だ。盛りつけも日本料理のように美しい。だが、一皿、一皿がでてくるのが本当にのんびりとしている。1皿、ゆうに30分はかかる。

従って、この日も食事が終わったのは12時過ぎ。最後のコーヒーにさらに30分かかってはたまらないので、コーヒーなしで終わる。最後は味もへったくれもなく、ベットがひたすら恋しい

6日目につづく