会議の会場。

オークランド3日目。

割と小規模な会議なので、この日の午前中まで。さっさとクロージングセレモニー。

午後からは、会議参加者全員で仲良くエクスカーション。日本人の参加者が多いので、日本語のできるガイドがついている。なんて親切…。しかも2人も!

運転主兼ガイドさんは、奥さんが日本人なんだとか。もう一人のガイドさんはオークランド大の学生さんで、日本育ちのハーフ。お二人とも流暢な日本語を操る。(まあ、日本育ちの学生さんは当たり前なんだが…)

最初に向かったのが、オークランド市の全体が見渡せるマウント・イーデン。

ニュージーランドは元々火山島で、オークランド市街には50余りの死火山があるが、このマウント・イーデンもそのひとつ。

標高は大したことがないが、それでもオークランド市街と海とが一望のもとに…。ただし、この日は風がとても強くて、震えることに。たれを出したら吹き飛ばされそうな感じ。

すり鉢状の火山の火口には、いまでは牧草が生え、のんびりと牛が放牧されている。「滅びの山」もえらく丸くなったもんだ。


この火山なら、落ちても安心?

「滅びの山」を後にして、次はオークランド・ドメインという巨大な公園の中心部にあるオークランド博物館へ。先住民マオリ族関係の美術品が揃っている。また、第二次世界大戦の慰霊ホールがあるためか、軍事関連の展示物も多い。

この日は、何かの慰霊祭(多分World War IIだろう)があるらしくて、退役軍人さんたちが一杯いたのが印象的。


これはトーテムかな…。


100 人乗りカヌーの舳先
こわごわちゅうちゃん。

ニュージーランドは元々無人島である。そこに14世紀ごろまでにポリネシアンのマオリ族が移住してきたらしい。それをさらに19世紀にキャプテンクックが到達し、まあ、そこで不平等条約が結ばれ、イギリス領になったのだそうだ。世界中に散らばる大英帝国植民地の一つ。つまり元首はイギリス女王陛下。
現在でもマオリの女王も健在で、人口の一割くらいがマオリ族の血をひいているらしい。

海の民であったマオリの文化遺産では、100人も乗れるカヌーが圧巻。軸先には、丁寧な彫刻がされ、ポリネシアから全世界をカヌーで旅した彼らの技術を物語る。

さらに、この博物館には零戦がそのまま残されているらしいというので、それだけは見逃せない。最上階の「戦争と兵器」のフロアに急ぐ。

この零戦は、ソロモン諸島の基地爆撃で損傷をうけたのが、修理もできず放置されていたものらしい。

戦場を一度も飛ぶことがなく、終戦を迎え、ニュージーランド軍にひきとられたものの、部品が足らずそこでも試験飛行のみ。やがて博物館入りになったのだそうだ。

なかなかお目にかかれない完璧な状態の零戦の本物。なかなか感慨もの。

訪れる日本人観光客が多いのか、きちっとした日本語の解説もおかれている。その他にも第二次世界大戦関連の資料は沢山おかれていて、軍事関係に興味がある向きには、ちょっとした穴場かもしれない。


最もラッキー?だった零戦A6M3モデル22型。
状態も完璧


戦争関連の資料がたくさん

白バラの中のたれ

時間が足りず未練を残しつつも博物館を出ると、今度は観光バスはスターバックスカフェで止まる。「お茶の時間」ということらしい。

料金はツアー代の中に含まれているので、好きな飲み物と好きなケーキをひとつずつ注文してくれ、といわれる。「えー、ケーキはちょっと重いかも」などと思いつつも、結構疲れていたので、甘いものは美味しい。

さすがイギリス文化がバックボーン。午後のお茶は欠かせないものらしい。ほとんどのツアーには食事とお茶とが、ついているんだよなあ…。
(イギリス本国でも、そうなのかは知らないけれど。)


お茶が終わって、さあ帰りかな、と思いきや、最後にバラ園へ。学会のエクスカーションツアーとしては、とんでもなくサービスがいい。

雨が降り出しそうなことが残念だったけれど、さすがガーデニング都市オークランド。広い敷地に見事に咲き乱れるバラ。たちこめる美しい香り。(ただし、時期的に少々過ぎているのか、バラが開きすぎているかもしれない。)



天気がよくないのが残念。
バラはバラはけだか〜くぅ、さ〜い〜て〜♪

その6へ続く