岩があるから、登るんだ。 |
ふ、極めたぜ、日本の岩 |
私の配偶者のテキサス時代の受け入れ先Jonathan Sessler教授(以下ジョンと省略)が日本に子供さんを連れて観光にくるということで、運転手とガイド(?)として、いっしょに遊びに行くことに。 初日、講演で忙しいションのために、子守として二人のお子様を預かるはずだったのだが、なんと私は風邪でダウン。通常の風邪ならがんばって行くところだが、とにかく激しい胃痛腹痛。病院で痛み止めをもらったけれど、鈍い痛みが続く状態がまだまだ続く。明日があるから今日は勘弁、と情けない声でリタイア宣言。 せっかく敷島はオタクの国の大和にいらっしゃった外国(とつくに)の上品そうな坊やたち、アニメやらゲームやらといった両親の嫌がるアレゲな「日本文化」に染めてしんぜようと思っていたのだが、大幅に失敗。いやぁ、残念だったなあ…。まあ、そういう悪いことを企んでいるから、バチがあたったのかもしれないけれど。 |
イタズラ坊主ふたり。 |
頂上まで登りました、という証拠。
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台風の傷痕がいっぱい。 |
しかし、たかが100段も行かないところで、私は目の前が白くなってきて脂汗が浮かぶ…。「もうダメ。どーか元気な人たちでいってください。」とリタイヤ。ジョンと配偶者の背広を預かり、ジョンが見つけてくれた小さなベンチでぼーっとして待つ羽目に。バックの中を探ったら、コンビニで買ったスポーツドリンクが入っていたのが、なによりの助け。ああ、情けねー。(いっしょに上に登った配偶者は、車の中に飲み物を置いていて、えらい目にあったとか。) さて、私はそうやってひとりで預かった背広を日よけにしつつ待っていたわけだが…。登頂組は、途中リタイヤもせずに階段を登り切ったらしい。途中台風のせいで倒木があったりして、それに登ったり、山頂から小さな倒木を投げて遊んだり…はてさて、やんちゃ坊主どもであることよ。 待っている私も、一応回復して、いつまでも帰ってこない登頂組に連絡を取ろうとするのだが、携帯電話をかけたら背広の中からのんきな着信メロディが流れてきて「こりゃーダメだ」状態。 やっと降りてきた少年と元少年たちとふたたび合流した頃には、お昼もかなり過ぎて、昼ご飯を食べられる店をみつけるのも困難な時間に…。 なかなかファーストフードもみつかりにくい天ヶ瀬の街、ここらで知っているのは喫茶店くらいだしなあ、と歩いていると、うどん屋さんの看板が。その前からアダムに「Udon noodle」が食べたいといわれていたから、まあ、ここでいいでしょうと入ることに。小さなお店で、おばちゃんひとりで切り盛りをしているようなところ。数種類あるうどんを適当に訳して知らせる。「きつねうどん」って、fried tofu noodleでいいのか?まあ、作り方はあっているし。 ベジタリアンのリクエストで、全員きつねうどんを。私だけ「揚げ物」は胃に厳しそうなので「かけうどん」を食べる。でも結局かけうどんにも小さなきつねが入っていたので同じことだったけれど。お腹はとびきり空いていたし、うどんはこしがあって美味しかったし、結果オーライ。言葉もわからないだろうに、テレビに映っている2時間ドラマを食い入るように見ている少年二人がなかなか面白い。一応筋の把握までできているらしいのだ。あー、これから2週間、きっとテレビっ子になって帰っていくのだろうなぁ。 さて、腹ごしらえもすんだところで、「桜滝」までさらにウォーキング。踏切もない線路を越え、田んぼのあぜ道を行くのは、同じ日本人でもびっくりするのだが、ジョーダンたちはさらに興奮気味。あばれまわったあげくに、土手で転んでしまう。ふとふりかえると、足からはどくどくと血が流れているし…。ひとり真っ青になる私。仕方がないので配偶者が手元にもっていたカットバンで応急処置。しかし、けがした割りに、ジョーダンはぜんぜんめげていない。相当痛いだろうに、平気。滝の風景を写真とったり、滝のしぶきのかかるところまでひとりでひょいひょいと行ってびしょぬれになったり。しまいにはジョンに叱られてひきずられていく羽目に。これ以上ここにいたら、間違いなく川に落ちることになりそうなので、とにかく宿へ。 |
桜滝を前にして。秋の長雨の後なので、流量がかなり多く豪快。 |